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           メール・マガジン

      「FNサービス 問題解決おたすけマン」

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    ★第200号       ’04−06−04★

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     百点満点?

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●週刊誌を全く読まない

 

ではないが、買うことは滅多に無い。 広告を見れば、表題だけで中身は

おおよそ見当が付く。 が、時には付かないことも。 たとえば週間文春

6月3日号、<小泉首相「今回は百点満点だ!」の自画自賛>。

 

人間誰しも自分には寛容なものですが、本当にこんなこと、おっしゃった

のかね? 買って確かめるか? やめとこう、自画自賛自体バカバカシイ、、

 

 

相当うまく運営していた(つもりではなく、第三者評価)サーモ屋ですら、

自己評価百点なんてことありませんでしたから。 すぐ振り返って、いや、

こうしてりゃもう少しマシにすることが出来たのにな、が始まる。

 

じゃ、どうしてそうしなかった? それはその能力が無かったから、では

なく、割り切りの悪さか準備や勇気の不足ゆえ。 ほかの誰に知れずとも

自分は分かってる、当然、自分を誉める気になれない、

 

ウハウハしない、つまりネクラ(もすでに死語でしょうが)だったのです。

でも、小泉氏のタイプ<第4象限第3傾向>は私のそれより一段階クライ。

それが<自賛>した? オカシイ、、

 

  尤もサーモ屋、デコ助たちには<自分を誉めること>を勧めてました。

  ほかの誰が誉めてくれる? キミの良いところ知ってるのはキミだけ、、

 

  多分そのせいでしょう、シゴいた割にはみんな長持ちしてくれました。

  なるほど、それで小泉政権も長持ち、、か?

 

*   *

 

しかし<自賛>は自己評価、いわば<独>り<善>がり。 そのまま通用

させるなんてこと、普通人には出来ません。 こんなものでしょうか、と

提示して大方のご批判を仰ぐ、くらいが良いところ。

 

それにはツールの活用が、、 で、お勧めはもちろん Rational Process。

ワーク・シートに載った<自画>なら、それを描いた目的も<自賛>する

根拠も一式完備、提示が容易です。 そして、これは叩き台、

 

ご異見あらばどの部分? 具体的に承ります、と関係者に協力を求める、、

と、キビシイ人がヘコまして下さったりする。 が、それは<気付かせて

くれた有り難い人>、感謝してそのご指摘をシートに書き加えさせて頂く、、

 

と、<自画>では見えていなかったものが忽然浮かび上がり、、 うーむ。

だが、謙虚に自己評価を改め、互いに頷き合う、、即ち<認識の共有化>、

これで<通用>したことになる。

 

*   *   *

 

評価に際して大切なのは<評価基準>ですが、何を基準に? と訊かれて

スラスラ言える人は希だし、言えてもコロコロ変わるようじゃいけません。

Rational Process 決定分析<DA>なら MUST と WANT、きわめて明確。

 

(生理的反射は別として)あらゆる行動は意思の反映、大なり小なり意思

決定の所産ですから、ある行動がもたらす成果の大小は、その元の決定の

良し悪し次第。 そして<良い決定>とは

 

目指す MUST、WANT を最も良く満たす案を選ぶこと、<成果>とは WANT

が満たされること。 即ち<ある行為の評価>とは、<その行為によって

達成さるべきことが確かに達成されたか、吟味すること>。

 

この観点から小泉氏の<今回>を吟味してみると、、

 

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●「私が行かなければ事態は進展しない。

 

2年前の日朝平壌宣言の誠実な履行がきわめて大切。 それを金総書記と

再確認するために行った」(帰国後記者会見で)のだから、小泉氏は

 

 イ)日朝平壌宣言は誠実に履行されていない

 ロ)金総書記はそう認識していないようである

 ハ)それを確かにし、事態を進展させるのは<私>である

 

と見ていたことになる。 即ちイとロの改善が WANT、ハはそのための案。

ロをイの原因と見れば、要約<ロのためのハ>のみ。 従って<日朝平壌

宣言の誠実履行に関して両者の認識が一致した>のなら「百点満点」、、

 

 

だが結果はご存じの通り、拉致被害者家族5人帰国のほかは、不明10人

再調査、核問題平和的解決努力、ミサイル発射実験凍結継続、、約束のみ。

代わりに日本は制裁措置を発動せず、食糧や医薬品を数十億円分支援、、

 

北鮮側のこれまでの不誠実、それを今後改めること、で<一致した>、と

しても<その代り>が些か寛大すぎる。 しかも小泉氏、「今回の訪朝が

これからの日朝国交正常化の契機になることを期待する」、期待は外れる

こともある、と匂わすかのよう。 それでも「百点満点」?

 

そもそも<反日>で凝り固まったあの国、どうしても国交正常化しなきゃ

ならんものかね? 私ゃご免被りたい。 <正常化>の解釈も、こちらと

あちら、同じじゃなかろう。 何せ<常識>が違いすぎる、、

 

*   *

 

今回の<友好>ぶりも、<宣言>を破った小泉が謝るのは当然、ご寛大な

総書記様が会って下さるのを有り難く思え、、彼らには当然なのだろうが、

我々には念入りな<屈従の強制>に思えました。 即ち、 

 

 a)空港に出迎えたのは、前回に比べ遙か格下の<外務次官>

 b)会談場所大同江迎賓館も、前回の百花園招待所に比べ格下

 c)会談場所には日本側が40分も先に着き、総書記を待って立つ場所

   まで指示され、<出迎え>させられた。

 d)着座に際して腕力的混乱があり、藪中局長が襟を掴まれて排除され

   そうになったり

 e)日本側は雁首揃えて7人、対する北鮮側は3人のみ

 f)北鮮側が上座を占め、遠来の客が下座に回され

 g)正対直視の小泉氏とは対照的、総書記は脇見ばかりして小泉氏と目

   を合わさず、原稿読み上げ的形式的挨拶。

 h)会談は1回のみ、所要93分 (前回は2回、2時間32分)

 i)会談の内容は前回の範囲を出ず、小泉氏は不完全燃焼のまま

 j)難度最高のジェンキンス問題は「直接話したら?」とあしらわれ

 k)先に会場から出され、立つ場所を指示され、<見送り>約20秒

 l)総書記別れの挨拶は「無駄足にならなければ良いが、、」

 

*   *   *

 

上記をTVコメンテーターたちの助けで解釈すると、

 

a)はオープニング・パンチ。 総書記は会ってくれないかも、と不安に

  させる揺さぶり、北鮮流常套手段。 あれでも位が高すぎた、とか。 

b)はc)やf)のための布石。 即ち<迎賓館>は訪問者が滞在▼する

  施設、従ってそこの<主人>はこの場合日本側、だから

     ▼宿泊したわけでなし、その外交慣習を適用すべきか、は疑問。

c)そこへ足を運んで<下さった>総書記を出迎えるのは当然、、らしい。

  なら、どこに立ちどう出迎えるかは<主人>の自由、だろうに日本側、

  そのマナーも知らぬと見られたか、一々あちらに指図されてウロウロ。

d)は<田中均〜ミスターX>ラインの嫌がらせか。 藪中局長を「記者

  と間違えて、、」なんて、よく言うよ。 故意に恥をかかせやがった、、

e)謝罪する側、鷹揚に受ける側、の演出。

f)は b)の前提を知らなければオカシイと思うが、知ればナルホド、、

g)は e)をさらに強調する演出でしょうな。

h)重村早大教授、「総書記は<1時間半が限度>体質、細かい話は受け

  付けない性格。 小泉氏が知っていたかどうか、、」

i)<信頼の回復のための訪問>という彼らの前提的理解からすれば当然。

j)説得不能見え見えの相手に1時間半も、、馬鹿じゃないのか小泉さん。

  ブッシュはお前さんに I guarantee と言ったかね?

k)は c)に同じ。 顎を上げ、昂然と去って行く総書記。 呆然たる

  表情で見送る小泉総理。 まさに勝者と敗者、の対比でしたな。

l)は「ジェンキンスは行くとは言うまいがね、、」同然。 その確信が

  あっての「8人返す。 ただし総理の出迎えなら、、」は騙し同然。

 

*   *   *   *

 

まあ、完敗でした。 「負けるが勝ち」とか「損して得取れ」と言うから、

ここで勝ち負けを論じても意味無いが、敢えて言えば<敗>因は決意の差。

 

北鮮側には、前回金総書記みずから国家犯罪を認め、謝罪し、5人を戻し、、

たにも拘わらず日本中北鮮バッシング一色となってしまい、得るもの無し

の大失敗だった、それを挽回せねば、、 の固い決意があった由。

 

前記各項はその WANT に基づいて工夫した案の着実な実行であった、と

見れば合点が行く。 将軍様はさすが<映画人>、「百点満点」でした。

日本側は終始彼らの演出に従い、<挽回>劇の成功に貢献しただけ、、 

 

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●それを「一定の成果、、

 

評価してやって頂きたい」と山崎官房副長官。 え? 誰? 帰国翌日の

TVで初めて知った人。 エー、アー、が聞き苦しく実の無い答えばかり。

何でこんなの随行させた? 不思議、、

 

で調べ直したら、ご本人が志願したため、の由。 帰国家族の同県人だし、

7月改選の参院議員だし、自民党は選挙に勝ちたいし、行けばマスコミが

PRしてくれる、「地元紙に大きく載るやろな、、」が動機。 やれやれ、

 

この人においては<参加すること>自体が成果だったんだ。 満足げな顔

していたのも道理、、 ちょっと待てよ。 じゃ、小泉さんは?

 

やはり、自身の年金疑惑回避と7月の選挙のため急遽、、と言われている

通りかも。 主目的がそれだったのなら確かに<一定の成果>は挙がった

し、<そのついで>にしては5人<も>連れて帰れたのだから上出来、、

だから「百点満点」?

 

 

だが、もっと喜んでいるのが<朝鮮総連>。 これは同じく6月3日号の

週刊新潮が詳しいようだが、どうやら我が官邸は彼らに踊らされたらしい。

 

西村幸祐氏の<酔夢ing Voice>5月24日分に、<一部の識者しか指摘

していないが、5月22日の首脳会談の合意骨子の中に、「日本は在日朝

鮮人が差別される事が無いように努める」という一項がある。>とある。

 

それは気付かなかった、、で新聞を見直したがそんな記事、どこにも無い。

TVでもやらない、、 のは何かの力で抑えられているから、に違いない。

 

そして<その成果>はたちまち次の成果につながり、<今後の日朝正常化

交渉、総連幹部参加へ 北朝鮮が決定>と来た。 そんなことを日本側が

許すとは思いたくないが、<朝鮮総連が「外交機能」の一端を担うことを

強調し、東京都などによる朝鮮総連の関連施設への課税措置を阻む狙いも

あると見られる>となると肌寒くなって来る。

      http://www.asahi.com/politics/update/0523/003.html

そしてたちまち5月27日、朝鮮総連大会に自民党幹部が出席し首相挨拶

を代読することに決まったという報道。 「百点満点」は総連にとって?

 

*   *

 

小泉氏の「百点満点」、こういうことだったのか、、 これからのこの国、

ますますオカシイことになるな。 長生きしたくないよ〜

                           ■竹島元一■

 

    ■今週の<私の写真集から>は、 ★犬的生き方★

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